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WHAT IS “WESTERN”?

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INDIVIDUALIZED SHIRTSがニュージャージー州に工場を構えるという事実はもちろんですが、シャツを着てネクタイを締めて、足元には革靴。お店のテイストや我々スタッフのスタイルがアメリカの中でもイーストコーストによっているのは明らかだと思います。アイビー、プレッピー、広くとらえてアメリカントラディショナルでくくるのが分かりやすいかもしれませんが、インスタやブログで触れるのはこうした東海岸発祥の文化ばかり。


TORY LEATHER
WESTERN BELTS

しかしどうでしょう。真のアメリカを追求すべくジャンルもさまざまにアメリカンプロダクトを集めた店内を見回すと、ワイス、ビーサイズ、トリーレザーと西部に端を発するブランドやアイテムがちらほら。こうなってくると、「ウェスタン」に関してもう少し深く知る必要がありそうです。

ファッション的なスタイルの話をする前に、土地としてのアメリカ合衆国西部の歴史に少しだけ触れておきます。植民地時代より経済的に発展していた大西洋側とは対照的に、インディアン(原住民)が築いた文化そのままの暮らしが続いていた19世紀のアメリカ西部。しかし、1848年のカルフォルニアゴールドラッシュを起点に急速な開拓が進みます。フロンティアと呼ばれるインディアンの広大な土地にはイギリスやフランスといったヨーロッパ諸国の富裕層が移住し、ここで持ち込まれたのがヨーロッパで先に発展した牛飼いの文化です。


Texas cowboy in the 1900’s

機動力に優れた馬を操って牧牛の世話をする彼らは、「カウボーイ」と呼ばれ一時代を築いていくことになります。米国内での肉牛の需要は非常に高く、テキサスやニューメキシコではカウボーイのグループが乱立。彼らはインディアンのテリトリーを侵し対立する一方で、北部と南部の食肉の流通において重要な役割を担い、南北戦争後のアメリカの経済発展に大きく貢献しました。政府による実質的なインディアン掃討も重なり、フロンティアは19世紀末に消滅することになるのです。


Wrangler advertisement from the 1950’s

こうして確固たる地位を築いたカウボーイ。派生して馬術を競うロデオなども誕生する中、1940、50年代にはカントリーミュージックと共にその装いがファッションとして流行しました。テンガロンハットや、ウェスタンシャツ、ランチジャケットなど彼らがブームを作ったものは数知れず。カウボーイはウェスタンスタイルのアイコンとなったのです。

冒頭でユーソニアングッズストアの中にもウェスタンが存在すると述べましたが、全く関係がないようで実際にはアメリカントラディショナルなスタイルとも相互に影響しています。よくよく時代を考えれば、カウボーイスタイルがファッションに浸透し始めた50年代はアイビールックの全盛。70年代に起きたウェスタンブームの裏ではブリティッシュなプレッピーが盛り上がりを見せていたわけで、いくらアメリカ広しと言えど2つのスタイルが全く交わらないわけはありません。


Old ads for Polo Ralph Lauren

50年代のリバイバルや、ヨーロッパの要素が流入したこともあってアメリカのファッションが大きく変化した1970年代。この時代に誕生し、垣根を取り払うように両者を近づけたのはほかでもないRalph Lauren(ラルフローレン)です。カウボーイが生み出したウェスタンスタイルと東海岸で続くアイビールック、セールスマンとしてブルックスブラザーズに勤めた経歴を持つデザイナーのラルフローレンはその両方を愛する人物。彼自身の名前を冠したブランドは、ここにブリティッシュな香りを加えたトラッドで一躍カジュアルファッションの主役となりました。ラルフローレンのスタイルを、そのままプレッピーと称してもよいでしょう。


Mr. Ralph Lauren

メインラインをはじめ、ブランド自体にウェスタンな雰囲気が漂うラルフローレンですが、ある程度このジャンルが好きな方であればPolo Western(ポロウェスタン)がまず頭に浮かぶでしょう。後のポロカントリー、RRLに続くこの系譜はラルフの中でも特にカントリーな色を強めたコレクション。いろいろ調べるよりも、ラルフローレンを知ることがウェスタンスタイルに対しての知見を深める一番の近道かもしれません。

このラルフローレンで生地開発に携わった人間が舵を取り、我々に懐かしきアメリカを思い起こさるブランド、それがお馴染みWythe New York(ワイスニューヨーク)です。アイビーやプレッピー、アウトドアまでさまざまなアメリカを切り取るワイスですが、根底に流れるのはやはりウェスタン。作り込まれた世界観の素晴らしさ、ラルフローレンとのつながりを知って納得です。


Wythe New York

今季のコレクションにも、ひしひしとウェスタンを感じさせるアイテムがありました。カウボーイの姿がチェーンステッチで描かれたフーディ―や、柔らかなコットンのフランネルシャツ。ポロカンやRRLに通ずる古き良きアメリカの懐かしさをまといながらも、けっしてそれらやヴィンテージのレプリカではないオリジナルです。


“WYTHE VALLEY RANCH” CHAINSTITCHED PARKA


WASHED FLANNEL WORK SHIRT

ウェスタンの要素はカジュアルを飛び越えてドレスにも見られます。我らがインディビジュアライズドクロージングのラインナップにも、「ウェスタンモデル」なるものが……!V字に角度のついたヨークやポケットフラップはまさにウェスタンなディテール。現状既製品でご用意はできておりませんが、いつか店頭でお披露目されるかも?


Western Model by Individualized Clothing

ここまでカウボーイからはじまるスタイルの話をしてきましたが、インディアンの装飾品や道具をルーツに持つジュエリーやアクセサリーもウェストサイドを語る上では欠かせない文化。ニューメキシコを中心に興隆したこのテーマについてはまた後日に。


Navajo Indian

そして……

迎える来週の11/23から27まで、期間限定で店内がウェスタンムードに染まります!!!違う世界に足を踏み入れるようで今からどきどき。詳細は続報を待て!

ショーゴ

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2022/11/16