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SOUTHWEST PASSAGE by BEAR TRACK

EVENT |

皆様こんばんは。コウヘイです。

 

 

 

皆様はずっと憧れの洋服はありますでしょうか?

 

BROOKS BROTHERSのブレザー、ALDENのタッセルローファー、LEVI’Sの501XXやFLORSHEIMのコンコルド、

OXXFORD CLOTHINGのスーツもいつかは、、、!

なんて個人的には思っておりますが、

皆様にとって、INDIVIDUALIZED SHIRTSや当店で取り扱っている様々な逸品もそう思っていただけると幸いです。

 

 

 

 

 

 

それはさておき私がこの仕事をし始めてから8年と少し、ずっと憧れ続けているものがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ORTEGA’S & NATIVE AMERICAN JEWELRY

 

 

 

どのお店に属していてもカッコいい先輩やお世話になった上司は必ずこれらを愛し、

いわば、カッコいいアパレルの先輩の象徴だとも思っていました。

そしていつしかそれら自体に大きな憧れを抱き始めます。

 

それらを少しずつ買えるようになった今も着るたび、つけるたびにいつぞやかに見た先輩たちみたいになれているかな、と背筋を伸ばしてくれる物たちです。

 

 

アメリカを愛するうえで、通らざるを得ないこの二つの歴史的背景を体験していただくことができるのが、今回の

”SOUTHWEST PASSAGE by BEARTRACK”です。

 

 

 

 

 

 

 

今回の舞台は、アメリカは南西部(SOUTHWEST)のニューメキシコ州近辺。

まずはオルテガから。

 

 

 

空港のあるアルバカーキから北上し、リゾート地のサンタフェを通り過ぎた先にある、チマヨ。

織物の名前が先行してしまっておりますが、実は地名からつけられたものです。

 

 

 

新潟探訪記からBEAR TRACK様の店内

本家オルテガと同じ織機と糸

 

 

この地域は特に標高が高く乾燥地域であることから、冬場を乗り切るため、そして自給の為に羊を飼育することが多く、

羊毛を使用した独自の織物文化が発達していきました。春に開催したTRAGIND POSTのイベントブログでもお話した、

物を作り、トレーディングポストという交易所で金品や必需品と交換する、という文化のもとで生活した彼らは、

いかに自分たちの生み出す織物が独創的であり、より良いものを目指したその先で、このチマヨラグやそれらを使った洋服は生み出されました。

 

 

 

 

それらはまず、手作業の仕事の美しさやクラフトマンシップを評価されました。

その後、1960年代以降の戦後のアメリカは、大量生産、大量消費の時代に突入します。

その反動を得た1970年代のヒッピーブームの際に、反商業主義的なカウンターカルチャーが発生し、

オルテガのような”手織り、手作業かつオリジン”のような商品は脚光を浴びます。

70年代に爆発的に流行した、南西部特有のロデオ、カウボーイスタイルとも相性が良かったことの一因かもしれません。

 

 

 

 

グレイ×エメラルドグリーンのコンビ

カラーバリエーションは無数にあります。

 

 

 

長い間、日本のファッションシーンはもちろん、アメリカ国内でも高く評価されているオルテガ。

 

彼らの歴史は、1900年代初頭から始まります。

スペイン植民地時代の17世紀後半から18世紀前半に、

オルテガ家はニューメキシコ州チマヨに定住します。

代々、マントやブランケットを生産していた彼らですが、

1900年代初頭にJuan Jose Ortegaが”ORTEGA’S WEAVING SHOP”を開業します。

 

その後派生する、CENTINELA(センチネラ)やTRUJILLO(トゥルフィーヨ)は長い歴史の中で、婚姻関係などもあり、

すべて遠い血縁関係にあるとされています。

彼らは別のウェービングショップを開業し、オルテガとは違う独自の模様や仕様を作り、今もなお愛される存在であります。

 

 

 

そして、ベアトラック様で扱う商品の中でもう一つご注目いただきたいのは、GUN’S CRAFT(ガンズクラフト)です。

 

ガンズクラフトは、オルテガと同じく1900年代初頭からチマヨで始めたウィーバーで、

当初はオルテガやその他のウィーバーと同じように高い評価を受けましたが、1962年には閉業してしまいます。

そのため、現在残っているものはすべて1962年以前の物になります。

 

 

 

BEAR TRACK様オンラインサイトから

 

 

今回のイベントでは、大小様々なサイズのガンズクラフトのブランケットを多数ご用意できております。

しかもすべてデッドストック。(未使用品)

これがどれだけ凄いことか、皆様にもぜひ理解していただきたい、、、!

小さいサイズは1万円台でお買い求めいただけます。

これはニューメキシコに足繫く通うベアトラック店主小林様だからこそ見つかるスぺシャルピース。

 

 

さらに今回はORTEGA社の小さいラグも少々ご用意しています。

ガンズクラフトとオルテガが見比べられる空間は、果たして今日本に何店舗あるのでしょうか?

ご自宅の良きスペースに、ぜひともお迎えください。

 

 

 

これらをおススメする理由は彼らの生産背景だけではありません。

様々な理由でモノ作りが進化していく中、これらは失われつつある物だからです。

 

 

 

既述したように、オルテガ社をはじめとしたその他ウィーバーで使われる羊毛は、

非常に独特な羊毛、そして撚り方をしているため生産できるメーカーが非常に少数であること、

そして忘れつつある数年前のコロナ禍や今日まで続く国際戦争の影響もあり、原材料の生産がとても困難になっていることに加えて、

生産を担っていた大きい工場の閉鎖もあり、現在は糸の生産自体にとても大きな影響を与えています。

チマヨのオルテガに訪れてもほぼ開店休業のような状況になっているとの事です。

 

そしてこの問題は、時間が解決するものではありません。

脅しではなく、いつこれらの文化が潰えてしまってもおかしくない状況になっております。

そうなれば、現在出回っているものの争奪戦が始まり、二次流通を含めた価格高騰、昨今著しいプレミア化。

欲しくなった時にはもう買えない、そんな思いをする方が少しでも減るように私たちが今、力を込めておススメさせていただきます。

 

 

 

 

 

そして、お次はNATIVE AMERICAN JEWERLY

 

 

BANGLE : RAY ADAKAI

FEATHER RING : HARVEY MEICE

PINKY RING : FRANCIS JONES

 

 

世の中では、インディアンジュエリーと呼ばれることが多数ですが、私たちは先住民族にリスペクトを込めて、こう呼ばせていただいております。

当店スタッフがみな、このジュエリーにオネツなのは先日開催のTRADING POSTを見れは一目瞭然ですが、

やはり見れば見るほど欲しい物が増えていく、とても危険な道です。。。

 

このジュエリーたちが、歴史的にどうアメリカ国内で評価されてきたかは、既出したTRAGIND POSTのブログをご覧ください。

チマヨブランケットと同様、生業としてこの生産に励み、世界から多くの称賛を得たアメリカ南西部の二つのプロダクトは、

私たちのファッションとは切っても切り離せない関係なのです。

 

 

そして何を隠そう、私が現在ほぼ毎日つけているこのジュエリー3つはすべて、今回イベントを開催していただけるベアトラック様で購入したものです。

作家の名前がつかないジュエリーが埋もれるように存在するこの中で、ベアトラック様で扱っているものは、

コンテストで優秀な成績を残した名作家の物ばかり。そして、アメリカに通算90回以上買い付けに行く小林様の審美眼を通ったスぺシャルピースたち。

手作業とは思えない正確なスタンプワーク、唯一無二の存在感、確かなシルバーの重み。

ジュエリーを普段つけない方も思わず手に取りたくなる魅力がここにはあります。

 

その中でも皆様にご注目いただきたいものは、

 

 

FRANCIS JONES(フランシス・ジョーンズ)

 

代々続くナバホ族の女性作家。1920年代から存在するエッジプレートというデザインソースを得意とし、力強いながらも女性作家特有の繊細なつくりに定評があります。

手作業で一本ずつ広げるエッジプレートは彼女の代名詞であり、

当たり前かのように左右均等に統一された幅であることが、彼女のジュエリーづくりの腕の証明とも言えます。

 

 

特有のスタンプワークや天然のターコイズ、などネイティブアメリカンジュエリーの代名詞的なものでなくても、

彼らの手腕は確かに評価されています。

特にフランシスジョーンズの作品は、つける人を選ばず、ほどよいアクセントになるため

このブログをご覧の皆様におススメしたい逸品です。

 

 

 

あまり良い話ではなくですが、フランシス・ジョーンズは数年前に逝去されまして、

今現在取り扱っているものが全てです。

 

今年の夏にベアトラック様が数年ぶりにアメリカに買い付けに行った際、少数のみ残りの作品を買えたようですが、

サイズやデザインを選ぶことができるのも今回限りかと思います。

これらを後世に残せるのは、選ばれたショップと、これを買っていただいたお客様だけです。

 

 

 

 

 

そして、これらも上記したチマヨと同じく、作品数は減少の一途をたどっています。

名前のついた作家の多くは高齢で、当たり前ですが、リタイヤをしたり、生産数が落ちて行ったり。

 

そしてその作家たちのご子息たちは、誇りをもって家業を継ぐ方もいる一方、

このネットワーク社会で継がないという選択肢も増えているそうです。

 

日本の宮大工のように、その意思を灯し続けるには本人だけの意志では難しい現代で、

私たちができることは需要があることを叫び続けること。

そしてこれらの凄さを語り継ぐことです。

 

 

 

 

 

TIFFANYの最終週を迎える今週、店内後方には歴史の証人である店主の小林様と、直々に選ばれたアイテムが所せましと並びます。

私たちとともに、USONIAN GOODS STOREからアメリカ南西部の旅へ。

SOUTHWEST PASSAGE by BEARTRACKは10/18~10/20の3日間限定開催です。

 

 

 

 

 

コウヘイ

 

 

 

 

 

 

 

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2025/10/13