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The Mountains of Paradise : BIG ROCK CANDY MOUNTAINEERING
OTHER BRANDS | BIGROCKCANDYMOUNTAIN
「Oh, the buzzin’ of the bees in the cigarette trees The soda water fountain
Where the lemonade springs and the bluebird sings
In that Big Rock Candy Mountain.」
1923年、Harry McClintockによって歌われたこれはアメリカンフォークソングディガーにはあまりにも有名なものかもしれません。この曲は理想化された楽園や夢のような場所を描写したものでした。最初の英文はこの曲の中で繰り返し歌われるもっとも有名な部分。
「タバコの木で蜂が鳴く ソーダの水飲み場
レモネードが湧き、ブルーバードが歌う場所
ビッグ・ロック・キャンディ・マウンテン」
まさに楽園といったところでしょうか。当時のアメリカは大恐慌時代であり、その困難を乗り越えるための幻想的なビジョンを表しているという解釈になります。歌われているのは貧しい人々や放浪者たちが、物質的な豊かさや幸せを求めて「ビッグ・ロック・キャンディ・マウンテン」という場所に行く様子。そう聞くと幾分か物悲しい気持ちになりそうですが、彼らの想像するその山は、明るく、楽しそうで、わくわくする場所。
ここまで「何の話をしているんだ」と皆様も思い始めた頃かと思われます。
今秋より、その名を冠したブランドがここ神宮前にてリリースです。
“BIG ROCK CANDY MOUNTAINEERING”
アルピニストにおけるアメリカの歴史の最初期。50年代、60年代、70年代のアウトドアウェアをモデルにデザインされている。
機能面の進化が著しい昨今のアウトドアウェア。これはアルピニストのギアとしてはもちろん、街着での使用を考えても非常に素晴らしいことであります。と同時にデザイン面としての寂しさを覚えるのは、私のみならず皆様も同じかと。
往年のL.L.BEAN、PATAGONIA、COLUMBIAなどの当時のセンスで作られたいい意味でいなたく、着飾らない、アメリカンクラシックラバーである我々を刺激するデザインは、いつの時代も至高であります。これを踏まえて新ブランドアイテムをご紹介。
”ALPINE JACKET”
(GREEN APPLE / BLACK LICORICE / PUMPKIN)
¥49,500 in-tax
このジャケット1型ですでに皆様の心をぐっとつかんでいることは間違いないでしょう。そうです、あの頃のジャケットです。
ビビットなカラーリングに同色に染まったリブ、首元から垂れる真っ白なひも、ブランドの名前が刻印されているジップなど、まさに当時のアルピニストが着ている姿を想像させます。
プリマロフトを使用した中綿は想像以上に温かく、なめらかな表面素材と相まってストレスフリーな着心地。
このディティールを古着で探すのはまず不可能でしょうか…
”ARCTIC PARKA”
(BLUE RASPBERRY LEMONAD / CANDY CANE GRAPE)
¥108,900 in-tax
こちらも見覚えがある方が大半ではないでしょうか。某ブランドのもっとも有名といっても過言ではない名作ジャケットです。(Arctic Parkaという名前がすでにそのまんまではありますが…)
このジャケットが持つ歴史は非常に長く、人類が知る限り最も高い気温と寒さを乗り越えてきました。長い着丈からなるボディにはダウンがしっかりと詰められていることによる高い防寒性は言わずもがなです。
ざらついた表面はグログランと呼ばれるさわり心地で、先ほどご紹介したジャケットとは全く別のベクトルによる肌触りの良さ。
まあなにより、この形でこの色であれば周りの人から「それどこの古着」と興味津々に聞かれそうだなと。その際は胸を張ってBIG ROCK CANDY MOUNTAINEERINGとお伝えください。
”GATOR PACK”
SOUR CHERRY / COTTON CANDY BLUE
¥52,800 in-tax
”TRUCKIN’ HAT – TWILL”
(BLUEBERRY / BUBBLEGUM)
¥8,800 in-tax
私個人の勝手なイメージですが、こういうアウトドアのブランドは小物のデザインが非常に刺さることが多い印象。今回もその例に漏れませんでした。
先のジャケットと同じカラーリングからなるバックパックは、スエードレザーとの視覚的な相性の良さはさることながらリベットと合わせることによりかなりしっかりとした強度を誇ります。これはアウトドアウェアを中心に作る彼らのモノ作りが垣間見える部分。
キャップは深めシックスパネルで日本人の頭にもフィットする方は多いかと。少し気の抜けたデザインは前面に大きく配置されたロゴからでしょう。ブランドロゴをデザインの一つとすることかなり難しいというか、多くの場合は「ロゴいらないな…」となってしまうわたくしなのですが、これは説明するまでもなくグッドデザインのロゴだからこそ成り立つ見た目。
それこそ、これらが古着屋でぽつんと置いてあったのならば皆様も迷わず手に取ることでしょう。
(古着で話を締めすぎですね。すみません。)
今も世界で歌われ続ける名曲と同じ名前を持つこのブランドも、世界的にとは言いませんが我々アメリカンラバーないしはアウトドアラバーにひっそりと愛され続ける気がします。
今冬は楽園のように明るい服装で。
10/5(土)正午、店頭とオンライン同時発売。
山崎
2024/10/04
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