夏だってオックスフォードを着たいというアメリカ好きでわがままな我々に、もしくは定番のオックスフォードを一通り着つくした生粋のINDIVIDUALIZED SHIRTSラバーに向けて。社長ジム・ハイザーをして「古き良きアメリカーナを思い出す」と言わしめる2024年の新たなオックスフォードボタンダウンシャツ。

Individualized Shirts 24SS
“MILTON OXFORD” BUTTON DOWN SHIRTS
38,500 in-tax each

※2/23 12:00発売

いつものオックスフォードと何が違うのか？

特徴的な色合いは写真でも分かりやすいと思います。青は青でも定番のサックスブルーではなくて鮮やかなスカイカラーだし、緑はパステルなライムグリーン、オレンジと名付けられたこちらはサーモンピンクとでも称するのがよいでしょうか。ビビットなカラーリングのボタンダウンはこれ1着で相当プレッピーだし、夏はコードレーン、冬はツイードジャケットの下に着ても“BLACK IVY”っぽくて最高です。

Orange

伝わりづらいかもしれませんが、ケンブリッジやレガッタといったインディビジュアライズドシャツ定番のオックスフォードと比べるとかなり薄手でしなやかです。「肉厚なコットンオックス=アメリカらしいシャツ」という図式はどうしても根強く脳内に定着していますが、一概にも正解だとは言えない様子。実際に、本国で最も多く受注する生地はピンポイントオックスフォードだとのことで、オックスフォードという枠の中であっても乾きやすく肌触りの良い細番手の生地が今日のアメリカでは好まれるようです。

とはいえピンオックスだと生地の表情はポプリン(ブロード)に近く、洗いざらしのボタンダウンにニットタイを締めてブレザーを羽織る、といったイメージで思い描く休日のアメリカンクラシックとはかけ離れてしまうのも事実。

その点、新作のミルトンオックスはざらついた質感を残しつつも軽快でこれから春夏を迎えるのに素晴らしいバランスです。触ってみればたしかに古い年代のブルックスやJプレスのシャツに近い質感で、社長ジム・ハイザーが懐かしむのもうなずけます。

Navy Stripes

この生地はプレッピーだ、なんて表現をしましたが、マサチューセッツ州の名門プレップスクール“Milton Academy”から命名されているようでなんだか嬉しくなります。

Preppy styles as seen in students of the 1960s Milton Academy. (THE IVY LEAGUE LOOK)

アメリカでは高校までが義務教育ですが、大学進学のための高度な教育を提供する私立校を“Prep School”と称します(Prep.=Prepatratory)。ミルトンアカデミーはボストンの南側、同名の地で1798年から続くマサチューセッツ州を代表するプレップスクールで、ノーベル文学賞受賞者や州知事が名を連ねるほどの名門校。同州のハーバード大学を目指す生徒が多く在籍するのはもちろんのことです。当たり前ですが通うのは名家の子息ばかりで、当時のキャンパスを写した資料からはお手本のようなプレッピースタイルが飛び出します。スタイルとしてのアイビーとプレッピーがどう違うかという話は概念的で長くなる(個人的には答えがないと思っている)のでまた別で考察しましょう。

さらに詳しく調べていくと、なんと第35代大統領ジョン・F・ケネディの実弟ロバート・F・ケネディが卒業した学校でもあるようです。

A 1939 Kennedy family photo of (from left) Joseph Jr., Joseph Sr., Robert, and John. (The Boston Glove)

兄の任期には司法長官を務めたケネディ家の政治家ロバート。インディビジュアライズドシャツに話を戻せば、昨年のJFKモデルでアイビールックの1ページを紹介した1年後に、今度は実弟の名を借りてプレッピースタイルを懐かしもうとしているわけです。なんたるロマン、心躍るストーリー。

インディビジュアライズドシャツ定番のクラシックフィット×ユニバーシティボタンダウンはノスタルジックなミルトンオックスフォードをダイレクトに味わうための組み合わせ。プレッピーなライトオンスオックスフォードで盛夏もアメリカンクラシックを楽しみましょう！

手塚

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