NEWS&BLOG

“VACUUM WATCHES”

EVENT |

手塚です。開催中の”ANTIQUE WATCH COLLECTION”より、異彩を放つ変わり種の紹介。

1960’s-70’s WALTHAM
“VACUUM”

やたらとスペーシーなケースデザインと2トーンのカラーリング。ザ・70’sアメリカンなムードで目を離せないのが米ウォルサム社の「バキューム」というモデルです。はじめ見て聞いたときは宇宙空間を連想させるという意味合いでのネーミングかと思ったのですが、どうやら違うらしい。

ネット上で見つけた広告ですが、輸入していた商社は現在倒産しているようなので拝借しています。なんとも時代を感じるというか、とにかく凄まじい文言を連ねた販促文ですが、要約すると「完全真空なので静かで防水、故障しない」という内容。時代も時代なので今でいう 〇〇水 的なものかと勝手に推し量りましたが、エルオクロックオーナー秋山さま曰く、少なくとも他に見たことはないし相当手間のかかる機構であるとのこと。何より驚いたのがその金額で、おそらく税抜きで「¥78,800より」の文字。高い……発売の1968年は大卒初任給が平均で3万円そこそこと出てきますからしっかり高級時計です。年代的に製造拠点を移してブランド力のあるスイス製とはいえ、いかに力を注いだモデルだったかが垣間見えます。

左からすべて税込で¥74,800/66,000/70,400
ケース幅36mm、ラグ幅19mm

これだけ時代性が強く見た目も美しいモデルですが、古時計市場での知名度は低く、相場がまったく定まっていないという状況も天邪鬼なもの好きにとっては加点対象。ここまでロマン枠として紹介しましたが、6時と12時の位置に備えられたおそらくゴールド製の留め具や、どう考えても簡単には作れない3つ並びの時針など機械としての魅力にも溢れます。いろいろやりすぎての価格設定なんだろうと、60年後の今好き勝手に話してる面白さ。ちなみに当たり前ですが現状真空ではなくなっています、念のため。(どこかの技術を頼れば真空に戻せないこともないそうですが、むしろメンテナンスできなくなるので現代でおすすめはできません。)

1本のみブラックダイヤルも

今回はなんと、グッドコンディションのものに限って4本のバキュームが集まりました。オリジナルのステンレスベルトで1本と、名門HIRSCH製のレザーブレスレットを備えた3本。後者に関してはエルオクロックスナッフ浜谷さま在店の土日(3/30、31)13時から16時に限りお好きな同社製のブレスレットに交換が可能です。革の質感や色で時計の印象はまったく異なるものになりますから、ファッションとして取り入れる上では本体を選ぶのと同じぐらいに重要。悩む時間だけ長めに確保が必要です。

明日27日はお休みをいただきますが、本日含め日曜日までイベントは続きます。一部商品はオンラインストアにも期間限定掲載中。自分らしい、そしてずっと付き合いたい1本を見つけてください。

-CONTACT-

USONIAN GOODS STORE公式LINE
友だち追加

☎:03-5410-1776

RESERVATION:オーダー予約はこちらから

✉:info@usoniangoodsstore.com


-SISTER STORE BLOG-

MAIDENS well-made by MAIDENS SHOP MAIDENS SHOP WOMEN

 

2024/03/26