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VINTAGE BROOKS BROTHERS: THE “OWN MAKE” SUITS

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みなさまこんばんは、ショーゴです。ありがたいことに年始より盛況なアメリカ買い付けのヴィンテージシリーズ。中でも、デッドストックでまとまった数をご紹介できたブルックスブラザーズの反響はかなりのものでした。相当数をご用意したドレスシャツは残り少なくなりましたが、14H、15とお問合せの多いサイズもラスト1点ずつ在庫しています。


Deadstock Brooks Brothers “MAKERS” Broad Cloth Shirts
25,300 in-tax

インディビがカスタムオーダーシャツの製造を請け負っていた歴史も手伝い、日ごろお客さまとの間でブルックス談義が自然発生する場面は多いですが、今回で改めてその影響の大きさを実感しました。もちろん今もアメトラを牽引する代表ブランドであることには変わりないですが、シャツやスーツをアメリカで製造していた時代の彼らが残したものの偉大さ。単にヴィンテージとしての相場が高いだけではなく、さまざまなアイデア、ディテール、ブームを生み出してきた先駆者であることを身に染みて感じるわけです。

シャツと共に今回東海岸で買い付けられたスーツは全4着。ありがたいことに2着はすでに素晴らしいオーナーの下へと旅立っていきましたが、残り2着はジャストフィットな方との出会いを待っています。カジュアルなブレザーとは違い、古着であってもある程度はサイズの合ったものを見つけたいスーツというジャンル。ましてやこのように年代の古いものとなればマイサイズを探す難しさは格段に跳ね上がるわけですが、表記で切り捨てずに実際に着て試していただきたいと訴えられるのはこれらが「アメリカのスーツ」だから。


Deadstock Brooks Brothers “OWN MAKE” Suit
Glen Check / 40RG-33W
143,000 in-tax

細かい部分の説明ができておりませんでした。改めてご紹介すると、ほとんど絞りのないウエストに半裏(背抜き)、センターベントとアメリカ「らしい」を地でいくディテールの集合。オーセンティックなアメリカンスーツはブルックスブラザーズのシグネチャーでありアメリカントラディショナルの軸。そのヴィンテージ、ましてやデッドストックとあれば、あまりに貴重であり憧れを抱かずにはいられません。スーツ地の定番であり、他の様々と同じようにイギリス生まれでありながらアメトラでも王道の地位を築くグレンチェック。100%ウールだからこその滑らかでしっとりとした質感。華やかさを伴うスタイリッシュなグレースーツ。


柔らかな印象の「ナチュラルショルダー」

178cm普通体型、USサイズでは38を選ぶことが多いというタカナシ店長に着てもらいました。厳密には胸や肩回りがやや緩いものの、全く違和感のない、むしろ生地の遊びが美しいサイズバランス。Ⅰ型ならではのナチュラルショルダー(一般的な平均よりも肩パッドが薄い)が、ゆるやかに流れる自然な肩山を作り出しています。肩のサイズ外れは言い訳が利かない部分なので、ジャストで捉えなくても許されるのはこのスタイルだからこそ。

トラウザーズのフロントは2プリーツ。アメリカのブランドであればリバースプリーツ(ヒダが外を向く)の場合もありますが、ドレスウェアとしてスマートに美しいのはやはりフォワード。ネットで調べればアメリカ=リバースなんて断言されていることもありますが、けっして言い切ることはできません。ブランド、スタイル、時代によりけり。レジメンタルタイのストライプがどっち上がりがどうだ?みたいな話と似ていますが、違うのは着たときのシルエットに影響するという実用的な部分。

首元にはシャツ同様”MAKERS”の文字とブランドアイコンであるゴールデンフリースの刺繍。MADE IN USAという文字列にはいつだって興奮できますが、ブルックスのヴィンテージとなれば喜びの大きさはケタ違いです。誇らしい本切羽の袖口には、当時より残るしつけ糸と共に何やら輝かしい布地が。

“OWN MAKE”、ご存知の方も多いとは思いますが、当時のブルックスが最高級ラインとして打ち出したレーベル。346、BROOKSGATEと続く他のレーベルでもアメリカ製自体は見られますが、このオウンメイクは自社工場で仕立てられたことを示す証なのです。あくまで既製服ではあるものの、一部職人による手縫いの箇所もあるようで、ブランドが日本に上陸して間もない80年代中頃の価格は日本円でなんと15万円程度。今だったら一体いくらになるのか。今回はヴィンテージという括りでオウンメイク2着とそれ以外2着(すでに売り切れ)に同じ金額を付けているので、こちらはスペシャルプライスということで。


Brooks Brothers catalog from1979 (Link: Die, Workwear

アメトラの雄、ブルックスブラザーズが誇る最高峰。近年のブルックスブラザーズでもオウンメイクというブランディング自体は復活しているようですが、今日ご紹介しているスーツは正真正銘当時のオリジナルです。タグの刺繍デザインやスーツのつくりそのものから疑いようはありませんが、念のため証明をもうひとつ。

両玉縁の内ポケットを覗くと、ACTWU(AMALGAMATED CLOTHING & TEXTILE WORKERS UNION)とプリントされた小さなタグが縫い付けられています。実はこれ、ヴィンテージ好きなら誰しもが知る「ユニオンチケット」廃止後に後継として採用された米労働組合加入の証です。分かりやすく言えば偽りのないアメリカ製を示すこのデザインが用いられたのは1976から1995年までの間。製造と販売のタイミングは一概に一致しているとは言い切れませんが、少なくともこの時代に製造されたヴィンテージではあるということです。というわけで今回のスーツは70年代製の可能性もありますが、これ以上の確証は得られないのでふわっと80~90年代ごろと判断するのがベストでしょう。


Deadstock Brooks Brothers “OWN MAKE” Suit
Charcoal / 42RG-36W
143,000 in-tax

こちらはさすがに身体が大きい方向けですが、なんと嬉しいチャコール無地のフランネルスーツ。とくにキズが目立ちやすい無地のスーツですが、ダメージも汚れも無いピカピカのデッドストックです。スタイルはグレンチェックとほとんど変わらずですが、こちらはフロントが段返り3ボタン、いわゆるⅠ型と言って差し支えないでしょう。もちろんオウンメイクの証が付きます。

自分で説明しておいて、だんだんとこの小さなタグが神々しく見えてきました。サイズが合えばぜひともこっそりゲットしたかったのですが、残念ながら細身の私には到底着られない大きさです。42RG-36Wなので、それなりに恰幅の良い方で具合よく着られるバランスだと思います。袖丈や裾丈はお測りしてご調整、ウエストに関してもプラスマイナス1インチほどは出し詰めができそうです。※各種お直し料金は見積もり後お客さまご負担となります。

生地に近づいてよくよく見るとチャコールとグレーのメランジになっていました。普遍的なチャコールのアメリカ製スーツは、とっておきの一張羅になること間違いなしでしょう。

写真だけ撮ってお見せするつもりが、なかなかに突っ込んだ内容となってしまいました。ヴィンテージはやはり無視できない魅力に包まれています。真面目に悩みたいドレスウェア、スーツだからこそ、ヴィンテージは盲点で大穴かもしれません!オンライン未掲載のため、気になるディテール、細かい実寸などお気軽にお問い合わせください。ご来店お待ちしております。

ショーゴ

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2023/01/17